画像検索 Python* デモ

example

このデモでは、OpenVINO™ を使用して画像検索モデルを実行する方法を示します。

注: バッチサイズ 1 のみがサポートされます。

どのように動作するか

デモ・アプリケーションは、中間表現 (IR) 形式の画像検索モデルを想定しています。

デモ・アプリケーションは入力として次を受け取ります。

  • 次の形式のテキストファイルで表される画像のリストへのパス: ‘path_to_image’ ‘ID’

  • ビデオファイルまたは Web カメラのデバイスノードへのパス

デモのワークフローを次に示します。

  1. デモ・アプリケーションはビデオフレームを 1 枚ずつ読み取り、ROI (移動領域) を抽出する ROI 検出器を実行します。

  2. 抽出された ROI は、抽出されたフレーム領域の埋め込みベクトルを計算するニューラル・ネットワークに渡されます。

  3. 次に、デモ・アプリケーションは、ギャラリー内のどの画像がビデオフレームに表示される画像に最も類似しているか判断するため、画像のギャラリー内で計算された埋め込みを検索します。

  4. アプリケーションは、次のオブジェクトが表示されるグラフィカル・ウィンドウで動作の結果を視覚化します。

    • 検出された ROI を含む入力フレーム。

    • ギャラリーから最も類似した画像の上位 10。

    • パフォーマンス特性。

注: デフォルトでは、Open Model Zoo のデモは BGR チャネル順序での入力を期待します。RGB 順序で動作するようにモデルをトレーニングした場合は、サンプルまたはデモ・アプリケーションでデフォルトのチャネル順序を手動で再配置するか、--reverse_input_channels 引数を指定したモデル・オプティマイザー・ツールを使用してモデルを再変換する必要があります。引数の詳細については、[前処理計算の埋め込み](@ref openvino_docs_MO_DG_Additional_Optimization_Use_Cases) の入力チャネルを反転するセクションを参照してください。

実行の準備

デモのサンプル入力ビデオとギャラリー画像は、このリポジトリーにあります。ギャラリー画像をリストするファイルの例は、ここにあります。

デモでサポートされるモデルリストは、<omz_dir>/demos/image_retrieval_demo/python/models.lst ファイルにあります。このファイルは、モデル・ダウンローダーおよびコンバーターのパラメーターとして使用され、モデルをダウンロードし、必要に応じて OpenVINO IR 形式 (*.xml + *.bin) に変換できます。

モデル・ダウンローダーの使用例:

omz_downloader --list models.lst

モデル・コンバーターの使用例:

omz_converter --list models.lst

サポートされるモデル

  • image-retrieval-0001

注: 各種デバイス向けのモデル推論サポートの詳細については、インテルの事前トレーニング・モデルのデバイスサポートパブリックの事前トレーニング・モデルのデバイスサポートの表を参照してください。

実行

-h オプションを指定してアプリケーションを実行すると、使用方法が表示されます。

usage: image_retrieval_demo.py [-h] -m MODEL -i INPUT [--loop] [-o OUTPUT]
                                    [-limit OUTPUT_LIMIT] -g GALLERY
                                    [-gt GROUND_TRUTH] [-d DEVICE] [--no_show]
                                    [-u UTILIZATION_MONITORS]

Options:
                                    -h, --help            Show this help message and exit.
                                    -m MODEL, --model MODEL
                                    Required. Path to an .xml file with a trained model.
                                    -i INPUT, --input INPUT
                                    Required. Path to a video file or a device node of a
                                    webcam.
                                    --loop                Optional. Enable reading the input in a loop.
                                    -o OUTPUT, --output OUTPUT
                                    Optional. Name of the output file(s) to save. Frames of odd width or height can be truncated. See https://github.com/opencv/opencv/pull/24086
                                    -limit OUTPUT_LIMIT, --output_limit OUTPUT_LIMIT
                                    Optional. Number of frames to store in output.
                                    If 0 is set, all frames are stored.
                                    -g GALLERY, --gallery GALLERY
                                    Required. Path to a file listing gallery images.
                                    -gt GROUND_TRUTH, --ground_truth GROUND_TRUTH
                                    Optional. Ground truth class.
                                    -d DEVICE, --device DEVICE
                                    Optional. Specify the target device to infer on: CPU or
                                    GPU. The demo will look for a
                                    suitable plugin for device specified (by default, it
                                    is CPU).
                                    --no_show             Optional. Do not visualize inference results.
                                    -u UTILIZATION_MONITORS, --utilization_monitors UTILIZATION_MONITORS
                                    Optional. List of monitors to show initially.

オプションの空のリストを指定してアプリケーションを実行すると、短い使用法メッセージとエラーメッセージが表示されます。

デモを実行するには、IR 形式のモデル、クラスラベル付きのファイル、および入力ビデオ、画像、または画像が含まれるフォルダーへのパスを指定してください。

python image_retrieval_demo.py \
  -m <path_to_model>/image-retrieval-0001.xml \
  -i <path_to_video>/4946fb41-9da0-4af7-a858-b443bee6d0f6.dav \
  -g <path_to_file>/list.txt \
  --ground_truth text_label

-o オプションを使用すると、処理結果を Motion JPEG AVI ファイル、または別の JPEG または PNG ファイルに保存できます。

  • 処理結果を AVI ファイルに保存するには、avi 拡張子を付けた出力ファイル名を指定します (例: -o output.avi)。

  • 処理結果を画像として保存するには、出力画像ファイルのテンプレート名を拡張子 jpg または png で指定します (例: -o output_%03d.jpg)。実際のファイル名は、実行時に正規表現 %03d をフレーム番号に置き換えることによってテンプレートから構築され、output_000.jpgoutput_001.jpg などになります。カメラなど連続入力ストリームでディスク領域のオーバーランを避けるため、limit オプションを使用して出力ファイルに保存されるデータの量を制限できます。デフォルト値は 1000 です。これを変更するには、-limit N オプションを適用します。ここで、N は保存するフレームの数です。

注: Windows* システムには、デフォルトでは Motion JPEG コーデックがインストールされていない場合があります。この場合、OpenVINO ™ インストール・パッケージに付属する、<INSTALL_DIR>/opencv/ffmpeg-download.ps1 にある PowerShell スクリプトを使用して OpenCV FFMPEG バックエンドをダウンロードできます。OpenVINO ™ がシステムで保護されたフォルダーにインストールされている場合 (一般的なケース)、スクリプトは管理者権限で実行する必要があります。あるいは、結果を画像として保存することもできます。

デモの出力

アプリケーションは OpenCV を使用してギャラリーの検索結果を表示します。デモレポート

  • FPS: ビデオフレーム処理の平均レート (1 秒あたりのフレーム数)。

  • レイテンシー: 1 フレームの処理 (フレームの読み取りから結果の表示まで) に必要な平均時間。これらのメトリックの両方を使用して、アプリケーション・レベルのパフォーマンスを測定できます。