OpenVINO™ におけるインテル® プロセッサー・グラフィックス (GPU) の構成¶
OpenVINO™ GPU プラグインを使用し、推論をインテル® プロセッサー・グラフィックス (GPU) に転送するには、インテル® グラフィックス・ドライバーがシステム上で適切に構成されている必要があります。
Linux*¶
OpenVINO の推論で GPU デバイスを使用するには、OpenCL ランタイムパッケージをインストールする必要があります。
ディスクリート GPU (Arc 770 など) を使用している場合、ドキュメントに従ってサポートされている Linux* カーネルも使用する必要があります。
Arc GPU では、カーネル 6.2 以降が推奨されます。
Max および Flex GPU、またはカーネルバージョン 6.2 以前の Arc GPU の場合、Max/Flex または Arc のインストール・ドキュメントの説明に従って、
intel-i915-dkms
およびxpu-smi
カーネルモジュールもインストールする必要があります。
以下は、サポートされている Linux* ディストリビューションに OpenCL パッケージをインストールする手順です。この手順では、oneAPI レベルゼロ用のインテル® グラフィックス・コンピューティング・ランタイムおよび OpenCL* ドライバーとその依存関係をインストールします。
ここで公開されている deb パッケージをダウンロードしてインストールし、OpenCl ICD ローダーを使用して apt パッケージ ocl-icd-libopencl1 をインストールします。
あるいは、インストール・ガイドに従って apt リポジトリーを追加することもできます。次に、ocl-icd-libopencl1、intel-opencl-icd、intel-level-zero-gpu、および level-zero apt パッケージをインストールします。
apt-get install -y ocl-icd-libopencl1 intel-opencl-icd intel-level-zero-gpu level-zero
Ubuntu* 20.04 LTS は最新のドライバー・バージョンに更新されていません。バージョン 22.43 までのバージョンを apt からインストールできます。
apt-get update && apt-get install -y --no-install-recommends curl gpg gpg-agent && \
curl https://repositories.intel.com/graphics/intel-graphics.key | gpg --dearmor --output /usr/share/keyrings/intel-graphics.gpg && \
echo 'deb [arch=amd64 signed-by=/usr/share/keyrings/intel-graphics.gpg] https://repositories.intel.com/graphics/ubuntu focal-legacy main' | tee /etc/apt/sources.list.d/intel.gpu.focal.list && \
apt-get update
apt-get update && apt-get install -y --no-install-recommends intel-opencl-icd intel-level-zero-gpu level-zero
または、こちらから古いバージョンの deb をダウンロードします。古いバージョンのドライバーにはバグ修正が含まれていない可能性があり、一部の最新プラットフォームではサポートされない可能性があることに注意してください。インストールしているバージョンがサポートするハードウェアを確認してください。
ガイドに従って Yum リポジトリーを追加します。
次のパッケージをインストールします。
yum install intel-opencl level-zero intel-level-zero-gpu intel-igc-core intel-igc-cm intel-gmmlib intel-ocloc
次の方法で OpenCL ICD ローダーをインストールします。
rpm -ivh http://mirror.centos.org/centos/8-stream/AppStream/x86_64/os/Packages/ocl-icd-2.2.12-1.el8.x86_64.rpm
Windows*¶
Windows 向けのインテル® グラフィックス・ドライバーをインストールするには、ドライバーのインストール手順に従ってください。
ドライバーがインストールされていることを確認するには次の操作を行います。
Windows の検索フィールドにデバイス・マネージャーと入力し、Enter キーを押します。デバイス・マネージャーが開きます。
-
ドロップダウン矢印をクリックしてディスプレイ・アダプターを表示します。コンピューターにインストールされているアダプターが表示されます。
アダプター名を右クリックし、プロパティーを選択します。
-
ドライバータブをクリックしてドライバーのバージョンを表示します。
デバイスドライバーが更新され、GPU を使用できるようになりました。
Windows* Subsystem for Linux* (WSL)¶
WSL を使用すると、Windows* オペレーティング・システム用の GNU*/Linux* 開発環境を実行できます。WSL で GPU を使用するのは、ネイティブ Linux* 環境と類似しています。
注
インテル® グラフィックス・ドライバーがバージョン 30.0.100.9955 以降に更新されていることを確認してください。こちらから最新の GPU ホストドライバーをダウンロードしてインストールできます。
OpenVINO で動作させる手順は次のとおりです。
前述したように GPU ドライバーをインストールします。
-
PowerShell で次のコマンドを実行して、WSL2 の最新バージョンを表示します。
wsl --update wsl --shutdown
Ubuntu* 20.04 または Ubuntu* 22.04 を起動する場合は、上記の Linux* セクションで説明したドライバーをインストールします。
注
WSL では、GPU デバイスはキャラクター・デバイス /dev/drx を介してアクセスされますが、ネイティブ Linux* では /dev/dri を介してアクセスされます。