DPCT1104#

メッセージ#

<式テキスト> は、メモリーにロードされた動的ライブラリーを指す必要があります。動的ライブラリーは、ラップされたカーネル関数を提供しなければなりません。

詳細な説明#

CUDA* アプリケーションは、<expression text> がファイルイメージがコピーされている CUDA* モジュラーを指していることを前提としています。ユーザーは、CUDA* モジュールを生成した CUDA* コードが SYCL* コードに移行され、カーネル・ライブラリーを生成するためコンパイルされ、移行された STCL* アプリケーションによってメモリーにコピーされることを確認する必要があります。

修正方法の提案

ユーザーは、CUDA* モジュールの生成に使用されるモジュールのソースファイルを検索し、インテル® DPC++ 互換性ツールの --extra-arg=--ptx オプションを使用して SYCL* に移行し、ラップされたカーネル関数を生成する必要があります。

dpct <モジュールのソースファイル(複数可能)> --extra-arg=--ptx

移行されたモジュールのソースファイルをコンパイルして、カーネル・ライブラリーを作成します。

Linux*:

icpx -fsycl <移行されたモジュールのソースファイル(複数可能)> -fPIC -shared -o <カーネル・ライブラリーのファイル名>

Windows*:

icpx -fsycl <移行されたモジュールのソースファイル(複数可能)> -shared -o <カーネル・ライブラリーのファイル名>

ユーザーは、アプリケーションの実行中にカーネル・ライブラリーをメモリーにロードすることを確認する必要があります。次の例では、<カーネル・ライブラリーのファイル名>library.so に設定します。

例えば、以下のオリジナル CUDA* コードについて考えてみます。

1  void test() { 
2   CUmodule module; 
3   const void *image = loadFile("module.ptx"); 
4   cuModuleLoadData(&module, image); 
5  }

このコードは、以下の SYCL* コードに移行されます。

1  void test() { 
2   dpct::kernel_library module; 
3   const void *image = loadFile("module.ptx"); 
4   /* 
5   DPCT1104:0: 'image' should point to a dynamic library loaded in memory. The 
6   dynamic library should supply wrapped kernel functions.
7   */ 
8   module = dpct::load_kernel_library_mem(image); 
9  }

このコードは次のように書き換えられます。

1  void test() { 
2   dpct::kernel_library module; 
3   // "library.so" is compiled from the SYCL code which is migrated from CUDA code 
4   // used to build "module.ptx" 
5   const void *image = loadFile("library.so"); 
6   module = dpct::load_kernel_library_mem(image); 
7  }