完全なファイナライズ、高速ファイナライズ、ファイナライズの遅延、またはスキップを指定します。
[解析の設定] ウィンドウ > [何を] ペイン > [高度] セクション > [ファイナライズ・モードの選択] オプション
finalization-mode=<value> |
full |
ターゲットシステムで完全なファイナライズを実行します。 |
fast |
後処理をスピードアップするため、ロードするサンプル数を減らします。 |
deferred |
別のマシンでファイナライズを行うため、バイナリーチェックサムのみを計算します。 |
none |
ファイナライズをスキップします。 |
vtune は、ロードするサンプル数を減らし高速ファイナライズを行います。
finalization-mode オプションは、collect、collect-with、import、および finalize コマンドを使用して、結果のファイナライズ・モードを定義します。
[完全 (full)] ファイナライズ・モードは、ターゲットシステム上で未変更のサンプリング・データのファイナライズを行うために使用されます。このモードは、完了に時間とリソースを要しますが、最も正確な結果を生成できます。
[高速 (fast)] ファイナライズ・モードは、アルゴリズム的に削減されたサンプリング・データを使用して、ターゲットシステムでファイナライズを行う際に利用されます。これによる精度への影響はわずかであり、ファイナライズ時間は大幅に短縮されます。不正確なファイナライズを見つけた場合、いつでも finalize アクションを使用して、結果を [完全 (full)] ファイナライズ・モードで再ファイナライズできます。
[ほかのシステムで実行 (deferred)] ファイナライズ・モードは、サンプリング・データを収集し、バイナリー・チェックサムを計算して別のマシンでファイナライズを行う際に利用されます。データ収集が完了したら、ホストシステムで解析結果をファイナライズして開くことができます。このモードは、IoT デバイスなど、計算リソースが限定されるターゲットでアプリケーションをプロファイルし、後にホストマシンで結果をファイナライズする際に役立ちます。
ファイナライズ中にバイナリー解決を正常に行うには、ホストシステムがバイナリーにアクセスできる必要があります。
[なし (none)] オプションは、ファイナライズを完全にスキップし、バイナリー・チェックサムを計算しない場合に利用されます。この結果は以降にファイナライズすることができますが、制限が生じることもあります。例えば、サンプリング・データの収集後にターゲットシステムのバイナリーが変更されたり、利用できなくなると、バイナリー解決で影響を受けるバイナリーの結果が不正確になったり、欠落する可能性があります。
次のコマンドは、Windows* 上でホットスポット解析を開始して、別のマシンでファイナライズを行うため、バイナリーチェックサムのみを計算します。
vtune -collect hotspots -knob sampling-mode=hw -finalization-mode=deferred -- C:\test\myApp.exe