インテル® VTune™ Amplifier 2018 ヘルプ
インテル® VTune™ Amplifier は、正確なパフォーマンス・データを取得してソース解析を可能にするため、ライブラリー・ファイルのデバッグ情報を必要とします。
Windows* オペレーティング・システムでは、デバッグ情報は PDB ファイルとして提供されます。システムとアプリケーション・バイナリー/実行ファイルの両方に PDB ファイルがあることを確認してください。ターゲットを最適化してコンパイルし、パフォーマンスのプロファイリングを開始します。
デフォルトでは、Microsoft* Visual Studio* IDE は [Release] モードでは PDB 情報を生成しません。インテル® VTune™ Amplifier の結果を適切に理解するには、シンボル情報の生成を手動で有効にします。
バイナリーファイルのデバッグ情報を生成するには:
C++ プロジェクトを右クリックして、コンテキスト・メニューから [プロパティ] を選択します。
プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログボックスが表示されます。
[構成] ドロップダウン・リストから、[Release] を選択します。
Visual Studio* 環境の現在の構成が Release の場合はすでに選択されています。
左ペインから、[構成プロパティ] > [C++] > [全般] を選択します。
[デバッグ情報の形式] フィールドで、[プログラム データベース (/Zi)] を選択します。
左ペインから、[構成プロパティ] > [リンカー] > [デバッグ] を選択します。
[デバッグ情報の生成] フィールドで、[はい (/DEBUG)] を選択します。
[OK] をクリックし、ダイアログボックスを閉じます。
ソリューションをリビルドします。
ファイルのデバッグ情報を生成するように Visual Studio* を設定すると、実行ファイルとデバッグ情報が古い結果の収集に使用した実行ファイルと一致しないため、以前の結果を「修正」することはできません。
MinGW/Cygwin GCC コンパイラーでデバッグ情報を生成するには:
DWARF がデフォルトのデバッグ情報形式でなければ、オプション -g または、-gdwarf-バージョンを使用します (例:-gdwarf-2、-gdwarf-3)。
.NET マネージド・アセンブリーのネイティブ・イメージ向けにネイティブ .PDB ファイルを生成するには:
.NET フレームワークから、ネイティブ・イメージ・ジェネレーター・ツール (Ngen.exe) を使用します。[Binary/Symbol Search (バイナリー/シンボル検索)] ダイアログボックスで指定された検索ディレクトリーが、.pdb ファイルへのパスを含むことを確認します。
システムおよびアプリケーション・モジュールがデバッグ情報を持っている場合、インテル® VTune™ Amplifier は、コールスタック、ソースデータなどの実際の統計情報を提供することが可能になります。例えば、[User/system functions (ユーザー/システム関数)] オプションを選択するため、[Call Stack Mode (コールスタック・モード)] を使用して、ユーザーとシステム関数の両方のデータを表示することができます。
インテル® VTune™ Amplifier は、バイナリーのデバッグ情報を見つけられなかった場合、静的に関数境界を特定しホットスポットのアドレスを割り当てて、疑似関数名 func@address を生成します。次に例を示します。
モジュールが見つからないか、関数名を解決できない場合、インテル® VTune™ Amplifier は、[vmlinux]のように角括弧でモジュール識別子を表示します。
デバッグ情報がない場合、インテル® VTune™ Amplifier はコールスタックを巻き戻さないため、[Call Stack (コールスタック)] ペインに正しく表示できないかもしれません。また、デバッグ情報を持たないモジュールのファイナライズには時間がかかることがあります。