CentOS* 上の GPU 解析向けに i915 モジュールをリビルドしてインストール

注

CentOS* 7 のプロファイル・サポートは非推奨であり、将来のリリースで廃止される可能性があります。

GPU 利用率の解析に必要な i915 Ftrace* イベントを収集するには、Linux* カーネルが適切に設定されている必要があります。インテル® VTune™ プロファイラーが解析を開始できない場合、「i915 ftrace イベントが利用できないため、GPU 利用率イベントの収集は有効にできません。」エラーメッセージが表示されます。再設定された i915 モジュールをリビルドしてインストールします。例えば、カーネル 4.14 以降の場合、CONFIG_EXPERT=y および CONFIG_DRM_I915_LOW_LEVEL_TRACEPOINTS=y に設定します。

カーネルを頻繁に更新する場合、GPU 解析用の特殊カーネルをビルドします。

注

カーネルのインストールには root 権限が必要です。

CentOS* では、カーネルをほとんど更新することがない場合、次のように i915 モジュールのみを設定してリビルドしてください。

ビルドの依存関係を解決します。

sudo yum install flex bison elfutils-libelf-devel

カーネルソースのフォルダーを作成します。
```
mkdir -p /tmp/kernel
cd !$
```
カーネルのバージョンを取得します。
```
uname -r
```
例えば、次のような出力が得られます。
```
4.18.0-80.11.2.el8_0.x86_64
```

カーネルのソースコードを取得します。

wget http://vault.centos.org/8.0.1905/BaseOS/Source/SPackages/kernel-4.18.0-80.11.2.el8_0.src.rpm
rpm --define "_topdir /tmp/kernel/rpmbuild" -i kernel-4.18.0-80.11.2.el8_0.src.rpm
tar -xf ./rpmbuild/SOURCES/linux-4.18.0-80.11.2.el8_0.tar.xz

カレント・ディレクトリーを変更します。
```
cd linux-*
```

カーネルモジュールを設定します。

cp /usr/src/kernels/$(uname -r)/.config ./
cp /usr/src/kernels/$(uname -r)/Module.symvers ./

カレント・ディレクトリーの Makefile のバージョンを変更します。
設定するバーションの値は、uname -r コマンドで表示される値と同一でなければなりません。例えば、uname -r が 4.18.0-80.11.2.el8_0.x86_64 を出力する場合、Makefile の値は以下のようにします。

VERSION = 4 PATCHLEVEL = 18 SUBLEVEL = 0 EXTRAVERSION = -80.11.2.el8_0.x86_64

必要に応じて、ファイルを更新して保存します。
カーネルのバージョンが Makefile に設定されていることを再確認してください。
```
make kernelversion
```
上記のコマンドは以下を出力します。
```
4.18.0-80.11.2.el8_0.x86_64
```
新たに .config ファイルを作成する場合、次の設定が有効であることを確認してください。
CONFIG_EXPERT=y CONFIG_FTRACE=y CONFIG_DEBUG_FS=y CONFIG_DRM_I915_LOW_LEVEL_TRACEPOINTS=y

必要に応じて、ファイルを更新して保存します。
カーソルの完全な config ファイルを作成します。
```
make olddefconfig
```
i915 モジュールをビルドします。
```
make -j$(getconf _NPROCESSORS_ONLN) modules_prepare
make -j$(getconf _NPROCESSORS_ONLN) M=./drivers/gpu/drm/i915 modules
```
次のようなエラーが発生することがあります。
```
LD [M] drivers/gpu/drm/i915/i915.o
ld: no input files
```
その場合、scripts/Makefile.build の次の行を変更する必要があります。
```
link_multi_deps = \
$(filter $(addprefix $(obj)/, \
$($(subst $(obj)/,,$(@:.o=-objs)) \
$($(subst $(obj)/,,$(@:.o=-y))) \
$($(subst $(obj)/,,$(@:.o=-m)))),$^)
```
上記の以下の行を変更します。
```
link_multi_deps = $(filter %.o,$^)
```
注
詳細については、https://git.kernel.org/pub/scm/linux/kernel/git/stable/linux.git/commit/?id=69ea912fda74a673d330d23595385e5b73e3a2b9 (英語) のパッチ情報を参照してください。
新しいモジュールをインストールします。
```
sudo make M=./drivers/gpu/drm/i915 modules_install
```
新しいドライバーが格納されるフォルダーが /etc/depmod.d/* ファイルにあることを確認するか、追加してください。
```
echo "search extradrivers" | sudo tee /etc/depmod.d/00-extra.conf
```
initramfs を更新します。
```
sudo depmod 
sudo dracut --force
```
マシンを再起動します。
```
sudo reboot
```
新しいドライバーがロードされていることを確認します。
```
modinfo i915 | grep filename
```
コマンドの出力は以下のようになります。
```
filename: /lib/modules/4.18.0-80.11.2.el8_0.x86_64/extradrivers/gpu/drm/i915/i915.ko
```

変更をロールバックして元の i915 モジュールに戻すには:

/etc/depmod.d/* ファイルから新しいドライバーがあるフォルダー名を削除します。
```
sudo rm /etc/depmod.d/00-extra.conf
```
initramfs を更新します。
```
sudo depmod
sudo update-initramfs -u
```
マシンを再起動します。
```
sudo reboot
```

**CentOS* 上の GPU 解析向けに i915 モジュールをリビルドしてインストール**

注

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