インテル® VTune™ Amplifier 2018 ヘルプ
Linux* ターゲットシステムで、リモートまたはローカルに収集されるデータの一時ディレクトリーを設定します。
インテル® VTune™ Amplifier でハードウェア・イベントベース・サンプリング収集を行う際に、解析結果をマウントされた共有ディレクトリーに設定しないと、一時データファイルはシステムのグローバル一時ディレクトリーに書き込まれます。一般的な、グローバル一時ディレクトリーは、/tmp です。
インテル® VTune™ Amplifier の解析時間の長さと収集されたデータ量によっては、大量の一時ディスク領域が必要になることがあります。一時データが、割り当てられている/利用可能なグローバル一時ストレージ領域を超える可能性があります。システムのグローバル一時領域を超えた場合、インテル® VTune™ Amplifier の解析は中断し、次のようなメッセージが出力されます: Warning: Cannot load data file '/home/user/r001hs/data.0/tbs0123456789.tb6' (tbrw call…..) failed: Invalid sample file (24) (警告: データファイル '/home/user/r001hs/data.0/tbs0123456789.tb6' (tbrw call…..) をロードできません: 無効なサンプルファイルです (24))。このメッセージが表示されたときには、インテル® VTune™ Amplifier の一時ファイルはすでに一時ストレージに存在しないため、ディスク領域は十分であると誤解を招く恐れがあります。この場合、解析実行中に一時ストレージの利用状況をチェックしてください。システムの一時ストレージの使用率が 100% に達する場合、これがエラーの原因である可能性があります。
エラーの原因が一時ディスク領域不足である場合、データ収集のため代替の一時ディレクトリーを設定できます。インテル® VTune™ Amplifier は、引き続き小さなスクラッチファイル (例えば、sep_ipc_socket_0 ソケットファイル) をシステムのグローバル一時ディレクトリーに書き込むかもしれません。しかし、lwp で始まる大きなファイルには、定義された一時ディレクトリーが使用されます (例: lwp28478__wallclock.tb7、lwp28478_user.mrk、lwp28478_7.txt)。インテル® VTune™ Amplifier がファイナライズを完了すると、すべての一時ファイルは自動的に消去されます。
ローカルターゲットには、標準 Linux* TMPDIR 環境変数に、十分な一時ストレージ領域を持った代替のディレクトリー・パスを設定します。環境変数 TMPDIR を設定するには、次の操作を行います。
インテル® VTune™ Amplifier のコマンドラインや GUI を実行するシェルで TMPDIR に値を設定してエクスポートします。次に例を示します。
> export TMPDIR=/directory_path/ tmp
割り当てを確認します。
> echo $TMPDIR
環境変数 TMPDIR に割り当てたディレクトリーの権限が十分であるか確認します。
> ls -ld /directory_path/ tmp
シェルウィンドウから、コマンドラインまたは GUI を使用してインテル® VTune™ Amplifier のハードウェア・イベントベース・サンプリング収集を実行します。
GUI からリモートターゲットの一時ディレクトリーを変更するには、次の操作を行います。
[Configure Project (プロジェクトの設定)] ボタンをクリックします。
[Analysis Target (解析ターゲット)] ウィンドウが開きます。
[remote Linux (SSH) (リモート Linux* (SSH))] ターゲットシステムを選択し、左ペインで解析ターゲットタイプを指定します。
右ペインでターゲットの解析オプションを設定します。
[Advanced (詳細)] セクションの [Temporary directory on the remote system (リモートシステム上の一時ディレクトリー)] フィールドに代替一時ディレクトリーを指定します。
コマンドラインから代替一時ディレクトリーを指定するには、target-tmp-dirオプションを使用します。次に例を示します。
host>./amplxe-cl --target-system=ssh:vtune@10.125.21.170 -target-tmp-dir=/home/tmp –collect advanced-hotspots -knob collection-detail=stack-sampling -- /home/samples/matrix