インテル® VTune™ Amplifier 2018 ヘルプ
インテル® VTune™ Amplifier は、Yocto Project* が動作する組込み Linux* デバイス上でパフォーマンス・データを収集して解析できます。ここでは、組込みデバイス上でパフォーマンス・データを収集するため、インテル® VTune™ Amplifier を設定する例を示します。最初のセクションでは、必要なコレクターとドライバーが自動的にインストルされる場合の典型的な使用法について説明します。2 番目のセクションでは、自動インストールが失敗した場合に手動でドライバーをインストールする手順を説明します。
ホストシステム上で次に示す手順を使用して、組込みデバイスでの解析を設定し起動します。
RSA キーを使用して、ターゲットへのパスワードなしの SSH アクセスをセットアップします。
インテル® VTune™ Amplifier を起動してプロジェクトを作成します。
[Remote Linux* (SSH) (リモート Linux* (SSH))] 解析ターゲットを選択して収集の詳細を指定します。インテル® VTune™ Amplifier は、ターゲットシステムに接続して適切なドライバーとコレクターをインストールします。自動インストールが失敗した場合、次に示す手順に従って手動でターゲットを設定します。
解析タイプを選択します。
解析を開始します。
自動インストールが失敗した場合、次の手順を行います。
ターゲットパッケージのアーカイブをターゲットデバイスへコピーします。次のターゲットパッケージが利用できます。
<install-dir>/target/vtune_amplifier_target_sep_x86.tgz - x86 システム向けのハードウェア・イベントベース・サンプリング・コレクター (SEP) を提供します
<install-dir>/target/vtune_amplifier_target_x86.tgz - x86 システム向けのインテル® VTune™ Amplifier コレクターを提供します
<install-dir>/target/vtune_amplifier_target_sep_x86_64.tgz - 64 ビット・システム向けのハードウェア・イベントベース・サンプリング・コレクター (SEP) を提供します
<install-dir>/target/vtune_amplifier_target_x86_64.tgz - 64 ビット・システム向けのインテル® VTune™ Amplifier コレクターを提供します
例えば、次の SCP コマンドで vtune_amplifier_target_x86_64.tgz パッケージを組込デバイスへコピーします。
> scp -r vtune_amplifier_target_x86_64.tgz root@123.45.67.89:/opt/intel/
ターゲットシステムでファイルを展開します。次に例を示します。
> tar -xvsf vtune_amplifier_target_x86_64.tgz
ターゲットシステムでサンプリング・ドライバーが利用できることを確認します。ドライバーをビルドする必要がある場合、インストール中に通知されます。その場合、サンプリング・ドライバーをビルドしてターゲットシステムにインストールする必要があります。
ターゲットの組込みシステムでコンパイラー・ツールチェーンが利用できる場合、次に手順でターゲットシステム上でドライバーをビルドします。
コマンドプロンプトを開き、<install-dir>/sepdk/src ディレクトリーへ移動します。次に例を示します。
> cd /opt/intel/vtune_amplifier_2018.0.0.0/sepdk/src
ドライバーを ./build-driver コマンドを使用してビルドします。次に例を示します。
> ./build-driver -ni \ --kernel-src-dir=/usr/src/kernel/ \ --kernel-version=4.4.3-yocto-standard \ --make-args="PLATFORM=x64 ARITY=smp"
ターゲットの組込みシステムでコンパイラー・ツールチェーンが利用できない場合、ホストシステム上でドライバーをビルドして、ターゲットシステムにインストールします。次に手順を示します。
コマンドプロンプトを開き、<install-dir>/sepdk/src ディレクトリーへ移動します。次に例を示します。
> cd /opt/intel/vtune_amplifier_2018.0.0.0/sepdk/src
ドライバーを ./build-driver コマンドを使用してクロスビルドします。必要に応じて、ビルドに必要なクロスコンパイラーとターゲットのカーネル・ソース・ツリーを準備します。次に例を示します。
> mkdir drivers
>./build-driver -ni \
--c-compiler=i586-i586-xxx-linux-gcc \
--kernel-version=4.4.3-yocto-standard \
--kernel-src-dir=/usr/src/kernel/ \
--make-args="PLATFORM=x32 ARITY=smp" \
--install-dir=./drivers