プラットフォーム解析

インテル® VTune™ プロファイラーの 2024.0 リリース以降、プラットフォーム・プロファイラーは、スタンドアロン・アプリケーションとして利用できます。

このアプリケーションには、インテル® レジストレーション・センター (英語) からアクセスしてください。

プラットフォーム・プロファイラー・アプリケーションは、将来のリリースでは廃止される予定です。解決策として、EMON データコレクターの使用を検討してください。詳細については、この移行に関する記事 (英語) をご覧ください。

インテル® VTune™ プロファイラーのプラットフォーム・プロファイラー解析タイプを使用して、システム全体の動作を取得できます。長時間にわたって高い負荷を実行するシステムでシステムの特性評価を実行できます。

インテル® VTune™ プロファイラーのプラットフォーム・プロファイラーを使用して、次の様な情報を取得できます。

プラットフォーム・プロファイラーを使用すると、大まかなシステムレベルの解析を実行できます。収集したデータから、システムの特定のワークロードの優先順位を付け、特性化を行います。これは、いくつかの点でシステム概要解析とは異なります。

アスペクト

システムの概要解析

プラットフォーム・プロファイラーを使用した解析

解析のタイプ 細粒度 粗粒度
カバレッジ ハードウェアとソフトウェア ハードウェアのみ
ワークロードのタイプ 軽量のワークロード (数分間実行される) 重いワークロード (数時間実行される)

重いワークロードを数時間実行する場合、プラットフォーム・プロファイラーによって利用可能なハードウェアを最適な方法で使用できるようにします。

プラットフォーム・プロファイラーは、コマンドラインのデータコレクターと、時系列のデータベース RESTful インターフェイスを実装するサーバーで構成されます。コレクターはインテル® VTune™ プロファイラーのパッケージに含まれます。プラットフォーム・プロファイラーは、Windows* と Linux* システムで実行できます。

プラットフォーム解析ワークフロー

このアプリケーションを使用して基本的なワークフローを説明します。

  1. コレクターの環境を設定します。
  2. プラットフォーム・プロファイラーを開始します。
  3. データが収集されたらプラットフォーム・プロファイラーを停止します。
  4. 収集したデータをインテル® VTune™ プロファイラー・プラットフォーム・サーバーにインポートします。
  5. 収集したデータを表示します。

コレクターの環境を設定

初回に環境を設定する場合、root/管理者権限が必要です。

環境設定するには、vpp-collect-vars を実行します。

次に、プラットフォーム・プロファイラー・サーバーの仮想 Python* 環境を作成します。コマンドプロンプトから次を入力します。

$ vpp-server-config

プラットフォーム・プロファイラーを開始

  1. コマンドプロンプトから次を入力します。

    $ vpp-collect start -c 'data collection comment'

    コマンド引数はオプションです。

  2. データメトリックのタイムラインにマークを挿入する場合は、次のコマンドを実行します。

    vpp-collect mark 'optional comment'

プラットフォーム・プロファイラーを停止

データの収集が完了したら、次のコマンドを実行してプラットフォーム・プロファイラーを停止します。

vpp-collect stop

データの収集が完了すると、プラットフォーム・プロファイラーは結果を .tgz (Linux*) または .zip (Windows*) ファイルに圧縮保存します。ファイル名にはターゲットシステムの名前と日付/タイムスタンプが含まれます。

収集したデータをインポート

次に、収集したデータをプラットフォーム・プロファイラー・サーバーにインポートします。プラットフォーム・プロファイラー・サーバーを使用して、システム動作のパフォーマンス概要を調査します。計算、メモリー、ストレージ、I/O、および相互接続に関連するプラットフォーム・レベルの構成、利用率およびインバランスの問題を理解します。

  1. 最初に、プラットフォーム・プロファイラー・サーバーの環境を設定します。初回に環境を設定する場合、root/管理者権限が必要です。

    • Linux* では、サーバー・ディレクトリーで vpp-server-vars.sh を実行します。
      $ source /opt/intel/oneapi/vtune/latest/vpp/collect/vpp-server-vars.sh
    • Windows* では、サーバー・ディレクトリーにある vpp-server-vars.cmd スクリプトを実行します。
      $ C:\Program Files (x86)\Intel\oneAPI\vtune\latest\vpp\server\vpp-server-vars.cmd
  2. 次に、プラットフォーム・プロファイラー・サーバーの仮想 Python* 環境を作成します。

    vpp-server config

    必要に応じていくつかのコマンドラインのオプションを構成できます。

    オプション 目的
    --webserver-port PORT

    プラットフォーム・プロファイラーのウェブサーバーの接続を監視するデフォルトのポート (6543) を変更します。

    --database-port PORT

    プラットフォーム・プロファイラーのデータベース・サーバーの接続を監視するデフォルトのポート (8086) を変更します。

    --data-dir PATH

    プラットフォーム・プロファイラーのデータが保存されるデフォルト・ディレクトリーを変更します。

    --reset-passphrase

    サーバーのパスワードプロンプトを表示して変更できるようにします。

    --quiet

    すべてのプロンプトを非表示にして、デフォルトのデータ・ディレクトリーを受け入れます。

  3. デフォルト設定でプラットフォーム・プロファイラー・サーバーを起動します。次のコマンドを実行します。

    vpp-server start
  4. [Server Settings (サーバー設定)] ダイアログボックスで、ストレージや認証ディレクトリーを指定します。

  5. インテル® VTune™ プロファイラー・プラットフォーム・プロファイラーのサーバー・インスタンスのアドレスとポート番号をウェブブラウザーで開きます。例えば、ウェブブラウザーのアドレスバーに localhost:6543 と入力します。

  6. データベースのパスフレーズを入力して、ログインをクリックします。インポートされた結果を保存する新しいフォルダーを作成し、フォルダー名をクリックして開くこともできます。

  7. ログインしたら、[結果を表示] タブに移動して [アップロード] ボタンをクリックします。

  8. データをインポートしたら、結果名をクリックして結果を表示できます。

収集したデータを表示

データを収集してインポートすると、インテル® VTune™ プロファイラー・サーバーは、次の 3 つの領域に情報を表示します。

プラトフォーム構成図から開始して、設定の詳細と主要なメトリックを確認します。コンポーネントのアイコンにマウスを移動すると、その詳細が表示されます。

収集したデータを視覚化し、解釈するのに役立ついくつかのビューがあります。[ビューの選択] プルダウンメニューで [システム概要] を選択することから始めます。

ここにカーソルをホバーすると、データ収集に使用されたシステムに関連する情報が表示されます。

ビューを切り替えて、ソケット、コア、メモリー、およびストレージデバイスの詳細を参照できます。

ここにカーソルをホバーすると、プラットフォーム構成に関する追加情報を表示できます。特定の要素をクリックすると、その要素のビューに切り替わります。

特定の時間範囲のデータをフィルター処理することもできます。

右上のボタンをクリックしてズームレベルを戻したりリセットできます。

CPU とメモリーの使用率に関する概要を参照します。

時間経過におけるパフォーマンス情報を参照できます。クリック及びドラッグして、特定の時間範囲を拡大できます。

次のステップ