この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに公開されている「Intel® VTune™ Profiler User Guide」の「Hybrid CPU Analysis」の日本語参考訳です。原文は更新される可能性があります。原文と翻訳文の内容が異なる場合は原文を優先してください。
バージョン: 2022
更新日: 2022 年 3 月 22 日
インテル® VTune™ プロファイラーを使用して、複数のコアタイプを搭載するハイブリッド CPU の解析方法を理解します。
ハイブリッド CPU は、同じダイ上に複数タイプのコアを組み合わせています。例えば、インテル® マイクロアーキテクチャー開発コード名 Alder Lake には、Performance-core (P-core) と Efficient-core (E-core) の 2 つのタイプのコアがあります。ハイブリッド CPU で実行されるアプリケーションをプロファイルする場合、ここで説明する手法で適切なパフォーマンス解析を行ってください。
コアタイプをグループ化
ハードウェア・イベントベース・サンプリング解析を実行すると、インテル® VTune™ プロファイラーは CPU コアタイプを検出して、コアタイプのエンティティーごとにプロファイル結果を、グループ化またはフィルター処理するオプションを提供します。グループ化を使用すると以下が分かります。
- 各コアタイプでアプリケーションが費やした時間
- コードのどの部分がどこで実行されたか
- 遷移が発生したタイミング
グリッドでコアタイプをグループ化
[ボトムアップ] ウィンドウの [グリッド] ビューで、[コアタイプ] を示すグループの 1 つを選択します。例えば、この表には [コアタイプ/物理コア/論理コア/関数/コールスタック] によるグループ化が表示されています。独自のグループを作成して、その中に [コアタイプ] エンティティーを含めることもできます。これには、[グループ化] プルダウンメニューの [グループ化のカスタマイズ] ダイアログボックスからエンティティーの組み合わせを選択します。
タイムラインでコアタイプをグループ化
[タイムライン] ビューを使用して、コアタイプごとにデータをグループ化することもできます。これには、コアタイプのエンティティーを含む利用可能なグループの 1 つを (プルダウンメニューから) 選択します。この例では、タイムラインで [プロセス / コアタイプ] のグループ化を表示しています。ハイブリッド CPU メトリック
ハイブリッド・プラットフォームでアプリケーションをプロファイルすると、[サマリー] ウィンドウのメトリックには、コアタイプごとのデータと、すべてのコアタイプで集計されたデータが表示されます。
マイクロアーキテクチャー全般メトリック
この図は、マイクロアーキテクチャー全般解析の結果からメトリックの階層を示しています。データは、ハイブリッド・プロセッサーのコアタイプごとに表示されます。
このデータの階層表示から、P-core と E-core のマイクロアーキテクチャーのボトルネックを解析します。他の解析タイプ (メモリーアクセス、HPC パフォーマンし特性) でも、同じメトリックの一部を共有するため、コアタイプごとに同様の情報を見ることができます。