この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに公開されている「Intel® Advisor Tutorial: Use the Automated Roofline Chart to Make Optimization Decisions」の「Standalone GUI: Prepare the Sample Application」の日本語参考訳です。
バージョン: 2021.1 (更新日: 12/04/2020)
このトピックは、自動ルーフライン・グラフを使用して、優先度の高い最適化を決定する方法を紹介するチュートリアルの一部です。
インテル® Advisor のスタンドアロン GUI を使用して、浮動小数点パフォーマンスを描画するトレーニング用のサンプル・アプリケーションを試す場合は、以下の手順に従ってください。
ソフトウェア・ツールの入手とサンプル・アプリケーションの展開
次のツールが必要です。
- インテル® Advisor のインストール・パッケージとライセンス
- インテル® C++ コンパイラー・クラシック 15.x 以降、またはサポートされるほかのコンパイラー
インテル® コンパイラーを使用すると、ベクトル化アドバイザーのサーベイレポートからより多くの利点が得られます (最大限に活用するには、バージョン 17.x 以降が必要です)。サポートされるほかのコンパイラーについては、「リリースノート」を参照してください。
- .zip ファイルの展開ユーティリティー
まだインテル® Advisor やインテル® C++ コンパイラー・クラシックをお持ちでない場合は、https://software.intel.com/content/www/us/en/develop/tools.html (英語) からダウンロードしてください。
roofline_demo_samples サンプル・アプリケーションを設定するには、次の操作を行います。
- サンプルコードとサンプル結果の両方を、書き込み可能なディレクトリーまたは共有フォルダーにダウンロード (英語) します。
- サンプルコードとサンプル結果の .zip ファイルを展開します。
サンプル・アプリケーションの準備
このチュートリアルで使用するサンプル・アプリケーションを準備します。
- インテル® C++ コンパイラー・クラシック環境を設定します。例えば、コマンドプロンプトに次のように入力します。
"<compiler-install-dir>\bin\compilervars.bat" intel64
これで、インストールされているインテル® C++ コンパイラー・クラシックの最新バージョンの環境が設定されます。コンパイラー環境のパス
<compiler-install-dir>
は、インストール・ディレクトリーにより異なります。コンパイラー環境の設定については、『インテル® C++ コンパイラー・クラシック・デベロッパー・ガイドおよびリファレンス』の「compilervars でコンポーネントの場所を指定」を参照してください。
- コマンドプロンプトで、ディレクトリーを展開した roofline_demo_samples\ に移動します。
- build.bat を実行します。release サブディレクトリーが作成され、サンプル・アプリケーションがリリースモードでビルドされます。
独自のアプリケーションをビルドして、正確で完全なベクトル化アドバイザーの結果を生成するには、以下の設定でリリースモードの最適化されたバイナリーをビルドします。
操作 | 最適な C/C++ 設定 |
---|---|
完全なデバッグ情報を生成する (コンパイラーとリンカ―) | Linux* コマンドライン: -g Windows* コマンドライン:
Microsoft* Visual Studio* IDE:
|
適度な最適化を有効にする | Linux* コマンドライン: -O2 以上 Windows* コマンドライン: /O2 以上 Visual Studio* IDE: [C/C++] > [Optimization] > [Optimization] > [Maximum Optimization (Favor Speed) (/O2)] 以上 |
コンパイラー診断を生成する (インテル® コンパイラー 15.0 では必要、16.0 以降では不要) | Linux* コマンドライン: -qopt-report=5 Windows* コマンドライン: /Qopt-report:5 Visual Studio* IDE: [C/C++] > [Diagnostics [Intel C++]] > [Optimization Diagnostic Level] > [Level 5 (/Qopt-report:5)] |
ベクトル化を有効にする | Linux* コマンドライン: -vec Windows* コマンドライン: /Qvec |
SIMD ディレクティブを有効にする | Linux* コマンドライン: -simd Windows* コマンドライン: /Qsimd |
OpenMP* ディレクティブに基づくマルチスレッド・コードの生成を有効にする | Linux* コマンドライン: -qopenmp Windows* コマンドライン: /Qopenmp Visual Studio* IDE: [C/C++] > [Language [Intel C++]] > [OpenMP Support] > [Generate Parallel Code (/Qopenmp)] |
インテル® Advisor の起動
注
- インテル® Advisor 環境の設定は、advixe-gui コマンドでインテル® Advisor スタンドアロン GUI を起動する場合、または advixe-cl コマンドでコマンドライン・インターフェイスを実行する場合のみ必要です。
- インテル® Advisor のデフォルトのインストール・パス:
- <advisor-install-dir> は製品をインストールした場所に依存し、C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\ (スタンドアロンの場合) または C:\Program Files (x86)\Intel\oneAPI\ (インテル® oneAPI ベース・ツールキットの一部としてインストールした場合) 以下にあります。
次のいずれかの方法でインテル® Advisor を起動します。
- advixe-gui コマンドを実行します。
- [スタート] メニューから、[すべてのプログラム] > [Intel oneAPI [version]] > [Intel Advisor [version]] を選択します。
プロジェクトの準備
- [File] > [New] > [Project…] を選択して (または、[Welcome] ページで [New Project…] をクリックして)、[Create a Project] ダイアログボックスを表示します。
- [Project name] フィールドに roofline と入力して、サンプル・アプリケーション・プロジェクトの場所を指定し、[Create Project] ボタンをクリックして roofline.advixeproj ファイルを作成し、[Project Properties] ダイアログボックスを開きます。
- [Analysis Target] タブで [Survey Hotspots Analysis] タイプが選択されていることを確認します。
- [Application] フィールドの横にある [Browse…] をクリックして、release サブディレクトリーにあるビルドした roofline_demo バイナリーファイルを選択します。
- [Survey Trip Count Analysis] タイプでは、[Inherit settings from Survey Hotspots Analysis Type] チェックボックスがオンになっていることを確認します。
- [OK] ボタンをクリックして、[Project Properties] ダイアログボックスを閉じます。
製品および性能に関する情報
1 性能は、使用状況、構成、その他の要因によって異なります。詳細については、www.Intel.com/PerformanceIndex/ (英語) を参照してください。