インテル® VTune™ Amplifier 2018 ヘルプ
インテル® VTune™ Amplifier で電力解析結果を開いて、ターゲットシステムで電力を浪費している原因を特定します。
インテル® SoC Watch で電力解析データを収集する機能は、Android*、Windows*、および Linux* デバイスで利用可能であり、インテル® System Studio でのみ提供されます。インテル® SoC Watch の結果をインポートして表示する機能は、すべてのバージョンのインテル® VTune™ Amplifier でサポートされます。
インテル® SoC Watch コレクターを使用し、ターゲットシステム上でインテル® Energy Profiler データを収集した後、結果ファイル (*.sww1 (Windows*)、*.pwr (Android* と Linux*)) をホストシステム上のインテル® VTune™ Amplifier にインポートできます。電力解析データは、[Platform Power analysis (プラットフォーム電力解析)] ビューポイントに表示されます。
電力解析で示されるパフォーマンス・データを解釈するため、次のステップに従います。
[Summary (サマリー)] タブをクリックして [Summary] ウィンドウに切り替えます。最初のセクションは、実行全体の電力解析メトリックのサマリー統計です。疑問符にカーソルを移動すると、メトリックの説明が表示されます。
[Top 5 Causes of Core Wake-ups (コアをウェイクアップさせる上位 5 つの原因)] リストや [Elapsed Time per Core Sleep State Histogram (コア・スリープ・ステートごとの経過時間のヒストグラム)] を含む、各種データが表示されます。コアのウェイクアップを減らし、髙いスリープステートで費やされるコア時間を増やすことに注目します。
システム全体でそれぞれのスリープステートに費やされた時間を解析するため、ヒストグラムを調査します。
例えば、上記のヒストグラムでは、アプリケーションはほとんどの時間を C0 ステートで費やしており、これはコアがアクティブであることを示しています。
[Summary] タブの表やグラフタイトルの横にある [Details (詳細)] リンクをクリックして、別のタブでメトリックに関する詳細情報を表示します。
アクティブ C0 ステートで最も時間を費やすコアを特定するため、[CPU C/P States (CPU C/P ステート)] タブに切り替えます。より多くの時間が深いスリープステート (C1-Cn) で費やされていると、より多くの電力が節約されていることを示します。
デフォルトで、インテル® VTune™ Amplifier はコアごとにグループ化されたデータを、最も深い C ステートに費やされた CPU 時間の昇順で表示します。次の例では、多くの CPU 時間が C0 アクティブステートに費やされていることを示しています。
プロセッサーのウェイクアップの原因を特定するため、[Core Wake-ups (コア・ウェイクアップ)] タブに切り替えて [Wake-up Reason/Wake-up Object/Function Stack (ウェイクアップの原因/ウェイクアップ・オブジェクト/関数スタック)] でデータをグループ化します。
Windows* ターゲットシステムから収集したデータでは、タイマーを展開してウェイクアップ・オブジェクトのコールスタックを表示します。[CPU Wake-ups (CPU ウェイクアップ)] ペインのタイマーコールスタックの列を選択して、右の [Call Stack (コールスタック)] ペインにタイマー・ウェイクアップ・コールスタックの詳細を表示します。
グリッドで最も高いウェイクアップ・カウントのウェイクアップ・オブジェクトを選択して、右クリックし、コンテキスト・メニューから [Filter In by Selection (選択でフィルターイン)] を選択します。インテル® VTune™ Amplifier は、グリッドとタイムラインを更新して、選択されたオブジェクトのみに関連するデータを表示します。次の例は、グリッドで選択されたタイマー・オブジェクトに関するコアごとのウェイクアップを示しています。
特定時間のスリープステートの詳細を見るには、チャートのポイントにマウスをホバーします。
チャートの色が濃いほど CPU が深いスリープステートであることを示しています。スリープステートの移行を詳しく見るため、グラフ領域を選択してズームインします。