インテル Parallel Universe マガジンの最新号 (英語) が公開されました。
注目記事: SYCLomatic: 新しい CUDA* から SYCL* へのコード移行ツール
掲載記事
- SYCL* と oneAPI でベンダーへの依存からソフトウェアを解放
- SigOpt のインテリジェントな実験プラットフォーム
- インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーでの分散トレーニング
- プレシジョン・メディシンで費用対効果の高いゲノミクスを実現
- シングルセル遺伝子解析の高速化
- クロスプラットフォーム・ソフトウェア開発にツールを活用
編集者からのメッセージ
インテルが Codeplay Software を買収
2022年6月にインテルは Codeplay Software を買収しました。これは重要な意味を持ちます。オープンスタンダード、クロスアーキテクチャー開発のリーダーである Codeplay の買収は、SYCL* と oneAPI エコシステムの採用を促進するでしょう。以下は、ブログ記事「インテルが Codeplay Software を買収」 (英語) からの抜粋です。
「Codeplay は、oneAPI で採用された Khronos のオープンスタンダードのプログラミング・モデルである SYCL* に関する専門知識とリーダーシップ、および SYCL* や OpenCL* などのオープン・エコシステムの活動から、RISC-V* に至る、幅広い業界への大きな貢献で世界的に認められている企業です。Codeplay は、oneAPI を大衆に届けるという使命を担い、多様なハードウェア・プラットフォームをサポートする製品をグローバルに幅広く提供しています。」
これを記念して、Codeplay からの寄稿を含め、最初の 2 つの記事で SYCL* を取り上げます。注目記事「SYCLomatic: 新しい CUDA* から SYCL* へのコード移行ツール」では、新しいオープンソース・プロジェクトを紹介します。SYCLomatic は、ツールを改善するため、ユーザーからの貢献とフィードバックを求めています。このプロジェクトは、単一ベンダーの独占的なエコシステムから開発者を解放する重要なステップである、SYCL* 標準の採用を促進するコミュニティーのコラボレーションを可能にします。続く記事「 SYCL* と oneAPI でベンダーへの依存からソフトウェアを解放」では、Codeplay の Rob Burns 氏と Joe Todd 氏が SYCLomatic が実際にどのように機能するのかを実証します。
「 SigOpt のインテリジェントな実験プラットフォーム」は、最新の推薦システムを実行する際の課題について議論し、そのようなシステムを作成するエンドツーエンドのプロセスを大衆化する方法を示します。「 インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー上での分散トレーニング」では、Tencent の共同研究者とともに、Tencent AI Arena プラットフォーム用の AI モデルのトレーニングに関するケーススタディーを紹介します。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、私は生命科学の専攻であったため、遺伝学に関する記事が 2 つあるのは喜ばしいことです。Sentieon 社の Don Freed 氏、Zhipan Li 氏と共同で執筆した「 プレシジョン・メディシンで費用対効果の高いゲノミクスを実現」では、米国食品医薬品局 (FDA) の遺伝子ベンチマークを使用して、インテル® Xeon® プロセッサーが競合他社よりも優れたパフォーマンスと費用対効果を提供することを示します。「 シングルセル遺伝子解析の高速化」では、インテル ラボと共同研究チームが、インテル® Xeon® プロセッサーがエンドツーエンドの遺伝学パイプラインにおいて優れたパフォーマンスを発揮する方法を紹介します。これらの記事では、競合他社がインテル® Xeon® プロセッサーのパフォーマンスを阻害して、スピードアップの結果を誇張することがある点についても説明しています。
本号の締めは、Windows* Subsystem for Linux* 2 と Visual Studio* Code を使用して、Linux* と Windows* 向けに oneAPI をビルドするという興味深いデモです。「クロスプラットフォーム・ソフトウェア開発にツールを活用」には多くの興味深い点がありますが、1 つの Visual Studio* Code インスタンスで Linux* と Windows* が並んで動作する様子は格別です。デュアルブート・システムで Linux* と Windows* を切り替える煩わしさが、過去のものになるかもしれないことを示しています。
コードの現代化、ビジュアル・コンピューティング、データセンターとクラウド・コンピューティング、データサイエンス、システムと IoT 開発、oneAPI を利用したヘテロジニアス並列コンピューティング向けのインテル・ソリューションの詳細は、intel.com/oneapi (英語) を参照してください。
Henry A. Gabb
2022 年 7 月